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■2010年2月「八百屋の匠 旬情報」

「八百屋の匠」こと、杉本 晃章による最新の野菜・果物インフォメーションです!

◇最新動向
 暖冬ぎみだった11月から年末は、大型野菜を中心に潤沢な入荷で安値で推移しましたが、年末から1月にかけての数回の寒波と西日本の降雪等が影響して野菜全般に作柄の遅れがあり、2月の市況は昨年同期より1〜2割高い水準となりそうです。
◇主要野菜・果実の2月の状況
[野菜]
●大根
 三浦・静岡・徳島産とも1月の降雨が少なかったため肥大が進まず、L中心の作柄ですが、価格は安めに推移しそうです。入荷量前年対比95%。
●キャベツ
 愛知産は昨秋の台風の影響が残り入荷量は少ないが、銚子産は潤沢な入荷が見込めます。今後の降雨次第では高値が予想される模様。入荷量前年対比95%。
●白菜
 昨秋より入荷量は潤沢で、2月に入っても安定した入荷が見込まれます。前半は安値で推移するでしょうが、中下旬より少し値上がりしそうです。入荷量前年対比100%。
●人参
 埼玉・千葉産が中心でL級・MA級が多く、前年比20%くらい。安値で推移しそうです。入荷量前年対比102%。
●長ねぎ
 作柄が悪かった千葉産は2月には回復し、他産地( 茨城・栃木・埼玉 )の後退をカバーできそうですが、価格は前年より若干高くなりそうです。入荷量前年対比97%。
●レタス
 各産地( 静岡・千葉・香川・兵庫 )ともL玉中心で肥大が進んでおらず、寒波と干ばつの影響が出ています。価格は前年より若干高く、入荷量も前年対比95%となる予想。
●胡瓜  
 千葉・群馬・埼玉・高知の各産地は、1月の晴天続きで作柄はよく、恵方巻需要も終わり安定した入荷が見込めます。入荷量前年対比100%。
●ホーレン草
 1月の低温・干ばつで作柄が少々ダウンしたため、価格も年末より上昇して来ましたが、2月は降雨次第で安値に転ずることと思われます。入荷量前年対比95%。
[果実]
 みかんは、静岡産が中心で残量は多く、昨年のような品薄感はないでしょう。新品種の中晩柑が多く出回りますが、消費は低迷しているので割安感が予想されます。
●みかん
 三ヶ日町が主力で、M中心と相変らず小玉傾向です。中旬より寿太郎の出荷が始まります。
●ぽんかん
 上旬は入荷量が多いものの、中・下旬と極端に減少の見込み。
●デコポン
 中旬以降、露地物に移ります。昨年より酸切れが早く食味が期待できます。
●伊予柑
 2L中心の出荷が続き、量的にも潤沢な入荷が期待できます。
●苺 あまおう(福岡)
 上旬より入荷が多くなりますが、大玉中心の平パック中心の販売となるでしょう。
●苺 とちおとめ(栃木)
 大玉中心の作柄で、価格は1月より少し安目に推移しそうです。
●苺 ほのか(佐賀)
 上旬は増加傾向。中旬より昨年並みの量に落ち着きそうです。価格は、堅調と見られます。1月の降雪の影響が残りそうです。
◇旬のおすすめ品「白菜」
 昨秋より豊作傾向で価格も安く、特に今の時期の品は寒波による霜に当たった品物で結球・味、ともによく、ブランド品の「霜降り白菜」以上の味に仕上がっており、どこの産地を見ても味は抜群といってよいでしょう。
 株の葉先が霜げた物がおいしいサインです。品傷みと誤解しないで、積極的にお買上げください。
(東京都青果物商業協同組合 理事 杉本 晃章)