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■2011年2月「八百屋の匠 旬情報」

「八百屋の匠」こと、杉本 晃章による最新の野菜・果物インフォメーションです!

◇最新動向
 昨年末より厳しい寒波が続き、また、関東および西南暖地の降雨が全くなく、野菜各品目とも(特に露地野菜)寒さと干ばつの影響が出てきており、2月の野菜価格は前年の干ばつ・寒波のときと同じく高価で推移しそうです。
◇主要野菜・果実の2月の状況
[野菜]
●大根
 1月は潤沢な入荷で安価でしたが、今月は各産地(神奈川・千葉)ともに寒波の影響で入荷減となり、キロ80〜100円と前月より2〜3割高となりそうです。
●人参
 主力の千葉産の入荷量は前年の70〜80%と少なく、終盤に入る3月に向けて高値が予想されます。価格はキロ180〜200円、前年より2割ほど高値となりそうです。
●白菜
 前年と比べると順調な入荷量ですが、寒さの影響か需要が多く、キロ60〜70円と前年より1割ほど高い価格となりそうです。
●ねぎ
 主力の千葉産がピークを迎え、入荷量も前年より1割増で、降雪等の天候被害がない限り、潤沢な入荷が見込まれます。価格はキロ250〜300円と、前年より1〜2割ほど安く推移しそうです。
●キャベツ
 前年並みの不作で小玉傾向、寒さと干ばつのため主力の愛知産は1月よりさらに入荷減となり、キロ160〜170円と前年よりさらに高値をつけるでしょう。
●レタス
 キャベツ同様、寒波と干ばつの影響が大きく、小玉傾向で、キロ250〜300円と前年より高く推移しそうです。3月に向け、気温の上昇また降雨があれば、作柄は急回復しそうです。
●ホーレン草
 主力の群馬・埼玉産ともに、寒波のため作柄に遅れが出ていますが、ハウス物を中心に入荷量は安定してきており、前月より若干安価になりそうです。陽気の回復次第では、下旬よりさらに安価となるでしょう。
[果実]
みかんは2月下旬にて各産地とも終盤に入り、不作のための高値のままで終わるでしょう。中晩柑類も裏年による不作のため安価はなく、果実全体に高値基調の春を迎えるでしょう。
●みかん

 

 静岡産の三ヶ日・西浦地区は下旬にて終了し、3月は本貯蔵品に移ります。価格はキロ400〜450円と高値のままです。
●いちご
 各産地・各品種ともに寒波・低温が影響し作柄は遅れており、高値の1月よりさらに上がる傾向です。食味は良好ですが、高値の2月となりそうです。3月の陽気回復が望まれます。
●伊予柑  
 作付減と不作のため、2月はL玉中心の入荷となりますが、価格はキロ300〜350円と前年より2割高となりそうです。しかし、酸ぬけは良く、春に向かい食味良好が期待できます。
●キウイフルーツ
 各産地ともに裏年のため不作で前年より2〜3割減の入荷量で、1ケース1800〜2000円と高値で推移しそうです。4月下旬のニュージーランド産まで、キウイフルーツは全体に高い春となるでしょう。
(東京都青果物商業協同組合 理事 杉本 晃章)