■2023年8月20日 第5回 なす・シャインマスカット 〜 産地リモート中継 オーガスタファーム 坂本裕樹氏
◇山梨の「ぶどう」について
[オーガスタファーム 坂本裕樹氏より]
  • 山梨県の甲府市でぶどうの栽培をしています。

  • 畑から見える景色がとても美しく、いつも最高の環境で作業をしています。

  • 今、シャインマスカットが最盛期を迎えています。山梨県も非常にシャインマスカットが多くなっています。農協の出荷所を見ても、今の時期はほぼシャインマスカットが並んでいる状態です。

  • 個人的には、巨峰など黒系が大好きなので、今日の食べくらべ用には、シャインマスカットに加え、黒系ぶどうも送らせてもらいました。のちほど食べてみてください。

  • 私は新規就農者で、2012年からぶどう栽培を始めました。伝統的な農家のやり方をしていないというか、独自の視点からいろいろなことを考えて、こだわって栽培をしています。

  • たとえば、半減農薬栽培。慣行の農薬の約半分以下に減らすとか、化学肥料の不使用とか。畑に草を生やして栽培したり、サステナブルな環境に配慮した作り方をしています。

  • 私のこだわりとして、木に無理をさせたくありません。木の持っているポテンシャルを最大に引き出したい。果実業界の今のトレンドは、大きくすれば売れる、消費者がおいしそうだと思ってくれる、という方向ですが、疑問に思っています。木に応じた大きさが必ずあるはずで、大きくすることがよいことではない。そうしたところを常に意識して、栽培をしています。

  • シャインマスカットも、「糖度を上げる」=「肥大」ではないので、木の大きさに応じた作り方で無理はさせず、しっかり熟期が来るような栽培方法をとっています。

  • 実際の畑の様子は、instagramに載せていますので、「オーガスタファーム 山梨」で検索してご覧ください。
オーガスタファームのシャインマスカット
オーガスタファームの藤稔
◇質疑応答より

    Q:シャインマスカットの等級の違いは何で判断しているのですか?
    A:基本的には糖度だと思います。山梨県の出荷基準でいうと、糖度18度以上、粒が17グラム以上というのがこのあたりの決まりになっています。

    Q:センサーで糖度を測っているのですか?
    A:自主的ですが、非破壊の糖度センサーで測って出荷している農家さんが多いと思います。

    Q:日本各地で自然災害等が発生していますが、山梨県はどうですか?
    A:山梨県は天候には恵まれたほうだと思います。台風も来ていません。ただ、今年に関しては、6月の雨量が多めでした。山梨県は施設栽培が少なく、露地栽培が多いため、天候に影響を受けやすい環境なのは確かです。病気はほとんど発生していませんが、今年は、黒とう病がやや増えています。

 

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