■2023年9月10日 第6回 産地視察in埼玉県さいたま市 〜 ヨロ研 小澤詳記さんの圃場にて概要説明、収穫体験
◇小澤詳記さんの圃場

 まず最初の視察は、さいたま市岩槻区にある小澤さんの圃場へ。小澤さんはヨロ研発足当時の生産者代表。別の業種から農業へ参入、父親の後を引き継ぎました。お父さまの代はねぎやくわいを作っていたそうですが、ご自身の代になって栽培する品目を見直し、2013年からヨーロッパ野菜を栽培しているといいます。主な栽培品目は、カリフローレ、カーボロネロ、フィレンツェなす、白なす、ゼブラなす、長なすなど。この日は、さまざまななすととうがらし(ハバネロ)の収穫と、コールラビの種播き体験をしました。

柴田健太郎実行委員長(左)、小澤祥記さん(中央)、
鈴木大樹さん(右)
小澤さんのお話を聞く参加者-1
小澤さんのお話を聞く参加者-2
小澤さんのお話を聞く参加者-3
とうがらしの畑
とうがらしの花
赤オクラの畑
赤オクラの花
なすの収穫体験
とうがらしの収穫体験
収穫したなす
コールラビの播種体験-1
コールラビの播種体験-2
コールラビの播種体験-3
コールラビの播種体験-4
コールラビの播種体験-5
コールラビの播種体験-6
※写真はクリックで拡大します(別ウィンドウが開きます)
◇質疑応答より

    Q:販売先がレストラン向けということでコロナ禍の時期はたいへんだったのでは?
    A:ちょうど生産量が増えている時期だったのでたいへんだった。当時は、販売先を飲食店向けに絞っていたが、ネットや量販店向けにもバランスよく販売することにし、2020年4月時点では、捨てるのが半分程度で済んだ。

    Q:ヨーロッパの野菜を育てるということで苦心した点は?
    A:登録農薬がないので、農薬があまり使えなかった。また、外国のタネは発芽率が悪く、1割程度。うまくいかなかったのは、プッツィアレラ、セルリアック、カステルフランコなど。リーキも作りづらい。うまくいった野菜は、カリフローレ。

    Q:ヨーロッパ野菜となると、栽培も初めてで、ヨーロッパとは土壌も気候風土も違う。食べたことがないものもあっただろうと思う。それぞれの野菜の「これができあがり」と、どう確信していったのか?
    A:確かに食べたこともない野菜ばかりで、どのタイミングで収穫するのか、それが正しいのか、味はこれでいいのか、わからないことがいっぱいだった。タネ屋さんの指導を基準に栽培し、出荷して使ってくれる人の反響や要望を聞きながら、少しずつ、自分なりに決めていったように思う。タネ屋さんから購入したタネと違って、ヨーロッパから手に入れたものは発芽しなかったり、成長にムラがあるものが多かった印象だ。

    Q:品目を見直したといっていたが、くわいは作っていない?
    A:くわいは水稲に戻し、ねぎは、それに代わる野菜を作っている。

    Q:この夏の暑さの影響は?
    A:高温もたいへんだが、雨が降らない影響が大きく、収量がおちた。また、暑くても虫はでてくるので、その対応が必要となっている。黒いビニールシートを白いビニールシートに替えたり、作り方を変えるなどしている。また、アルバイトの作業時間を午前なら1時間早め、午後は1時間遅めの時間と作業時間を切り替えた。