■2015年6月14日 第3回 きゅうり・ハウスみかん 〜 勉強品目「きゅうり」について 東京青果(株) 野菜第4事業部 内山桂寿氏
◇勉強品目「きゅうり」
  • 6月はちょうど産地の切り替え時期で、関東から東北に移っています。

  • 今主流の青きゅうり、ブルームレスは、福島県の二本松丸八出荷組合のものをお持ちしました。露地きゅうりの一番最初の作型です。

  • 同じく二本松、JAみちのく安達農協のブルームレスは、ハウス物です。
東京青果(株) 野菜第4事業部 内山桂寿氏
  • ブルームきゅうりは、JA埼玉ひびきの本庄のものです。

  • 「四葉」は、JA邑楽館林板倉。華北系の白イボきゅうりで、30センチくらいが一番おいしいと思います。

  • 「四川」は、「四葉」に白イボ品種を交配させたもので、カネコ種苗さんの品種です。今日の「四川」はJA佐波伊勢崎あずまのものです。

  • イボがない「フリーダムきゅうり」は、JA埼玉ひびきの本庄。サカタのタネさんの品種です。トゲから入る雑菌を防ぐことができるというメリットがあり、主に業務加工用として開発されましたが、鮮度感がないように見えてしまうこともあり、現在は生産量が減っています。

  • 「ミニきゅうり」は、JAすかがわ岩瀬きゅうりん館。これが成長体で、あとは大きくならず、黄色くなるだけです。

  • 「摘果きゅうり」は、JA埼玉ひびきの上里。通常のきゅうりで下等級になりそうなものを小さいうちに摘果したもので、濃厚な味が特徴です。

  • 個人的な好みもあるとは思いますが、ハウスより露地のほうがきゅうりらしい青臭い味がするのではないか、と思います。

  • 世の中では、「ブルームがブルームレスになり、きゅうりがまずくなった」といわれていますが、私個人の考えとしては、流通滞留時間が延びただけではないか、と思っています。ブルームレスは時間が経っても外見が変わりません。ブルームは3日も経てば見かけがすっかり変わってしまいます。古いもの、売れ残ったものでも、ブルームレスはわからないので、そういうものを売るから、「ブルームレスはまずい」といわれてしまうのではないでしょうか。花をつけて出すと鮮度がよくわかるので、こうした提案もしながら、できるだけおいしいきゅうりを流通させて、消費量を伸ばしたいと思っています。
◇きゅうりの写真など
きゅうり
(埼玉・本庄中央)
きゅうり
(埼玉・本庄)
きゅうり
(埼玉・ひびきの)
ブルームレス
(福島・二本松-露地)
ブルームレス
(神奈川・城島園芸)
四葉
(群馬・JA邑楽館林板倉)
四川
(群馬・JA佐波伊勢崎あずま)
フリーダム
(埼玉・本庄)
うぐいすきゅうり
(神奈川・城島園芸)
ガーキン
(神奈川・城島園芸)
曲がりきゅうり
(神奈川・城島園芸)
白きゅうり
(神奈川・城島園芸)
ハートきゅうり
(神奈川・城島園芸)
ミニきゅうり
(福島)
花きゅうり
(山梨・北杜市)
加賀太
(石川・金沢)
馬込半白
(東京)
白うり
(埼玉)
ナーベラー
(沖縄)
モーウィ
(沖縄)
 
■2015年6月14日 第3回 きゅうり・ハウスみかん 〜 勉強品目「ハウスみかん」について 橋本幾男氏
◇勉強品目「ハウスみかん」
  • 今日は、佐賀県・唐津の「上野早生」、長崎県・島原南の「宮川早生」、和歌山県の「ゆら早生」などをお持ちしました。愛媛中央、愛知県・蒲郡も「宮川早生」です。

  • うちの店は、「みはま」中心に販売していますが、「みはま」は明後日からだそうです。

  • このところ九州は大雨が続いており、来月以降に出てくるものに影響する可能性があります。
橋本幾男氏
◇ハウスみかんの写真
ハウスみかん
(和歌山・有田)
みかん
(長崎・匠の味)
温室みかん
(愛知・蒲郡)
温室みかん
(愛媛)
温室みかん
(佐賀・唐津)
 

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