■2015年8月9日 第5回 江戸東京野菜産地視察研修 〜 岸野農園(1)

 まず最初は、「滝野川ごぼう」や「内藤かぼちゃ」などの江戸東京野菜を栽培している小平市の岸野昌さんの農場へうかがいました。岸野家がこの地に住むようになったのは280年前。岸野さんは、小平で江戸東京野菜の栽培に取り組んでいる宮寺光政さんから、JA東京むさし小平経済センターの直売所へ出荷している仲間として、江戸東京野菜栽培に協力してほしい、という依頼があったことから、伝統野菜の栽培を始めました。今年から「滝野川にんじん」の栽培も始めるということです。
江戸東京野菜コンシェルジュ協会会長
江戸東京・伝統野菜研究会代表
大竹道茂氏
岸野農園 岸野昌氏

【内藤かぼちゃ】

 「内藤かぼちゃ」は肉質がねっとりしており、ホクホクの西洋かぼちゃとは全く違う。ミキサーにかけ、だしに加えてすり流しにするとか、かぼちゃプリンにするなどが向いている。内藤家の下屋敷(現新宿御苑)で栽培されていた。その後、青梅街道に沿って産地が移動したものが「淀橋かぼちゃ」、甲州街道に沿って産地が移動したものが「角筈かぼちゃ」と呼ばれている。岸野農園では、かぼちゃに土がはねて病気になるのを防ぐため、空中に吊り下げて栽培している。
岸野農園 内藤南瓜-1
岸野農園 内藤南瓜2

【滝野川ごぼう】

 今、日本に流通しているごぼうの8〜9割は滝野川系で、関西の「堀川ごぼう」も滝野川系。岸野農園では、日本農林社の「滝野川1号」を使用。マルチを敷き、かん水はたっぷり。特に、芽の出始めから10〜20cmになるまでは水が必要で、まかないと枯れてしまう。ごぼうにスが入るのは、育ちすぎ。2cmくらいの太さがベスト。
岸野農園 ごぼう掘り見学
岸野農園 ごぼう掘り-1
岸野農園 ごぼう掘り-2
岸野農園 ごぼう掘り-3
岸野農園 ごぼう掘り-4
岸野農園 ごぼう掘り-5
岸野農園 ごぼう掘り-6
岸野農園 ごぼう掘り-7
岸野農園 ごぼう掘り-8