■2014年1月19日 第10回 〜 勉強品目「じゃがいも」について 東京青果(株) 吉井正人氏
◇勉強品目「じゃがいも」
  • 平成25年1月〜12月までの東京都中央卸売市場へのじゃがいもの入荷量は、「メークイン」が12,787トンで、前年比93.6%。「男爵」が38,062トンで、95.9%。「その他馬鈴薯類」が48,829トンで、99.9%となっています。単価は、「メークイン」が前年比116.5%、「男爵」が104.1%、「その他馬鈴薯類」が96.7%です。

  • 「にしゆたか」は、長崎の南有馬、島原半島の中にある農協が出荷者です。「デジマ」と「長系65号」を交配、西南暖地に適した収量が上がる品種です。煮崩れしにくいのが特徴です。
東京青果(株) 吉井正人氏
  • 「デジマ」は、島原半島の大雲仙で作られています。食味は「にしゆたか」より優れているといわれます。収量が上がらないため減っている品種ですが、西の産地はじゃがいもの味が薄いといわれる中、「デジマ」は芋らしい味がする品種です。

  • 「アイユタカ」はシストセンチュウ抵抗性を持った品種です。長崎の諫早で、「メークイン」の収量が落ちたため、代わりに作られるようになりました。7年ぐらい前から出回るようになり、だいぶ増えてきています。「にしゆたか」と比べると収量は落ちますが、食味は良好で、ホクホク感があります。肉じゃが、カレーなどで煮崩れしないほうがいいというときに使われます。

  • 「ノーザンルビー」、「シャドークイーン」は北海道産です。「シャドークイーン」は、中も皮も紫色で、ポテトチップスなどでアクセントに使われます。「ノーザンルビー」はピンク色のじゃがいもで、ポテトサラダにしたり、やはり色のアクセントが必要なときに使われます。

  • 「インカのめざめ」は、だいぶ一般的になってきました。非常においしい品種です。置いておくと糖化して、揚げただけでも甘い。一口サイズなので、素揚げなどによく使われます。

  • じゃがいもにはさまざまな品種があり、人それぞれ好みもあると思います。用途によって使い方を考えながら品種を選定していけば、販売も広がっていくと思います。

◇じゃがいもの写真
男爵
(北海道)
メークイン
(北海道)
きたあかり
(北海道)
とうや
(北海道)
インカのめざめ
(北海道)
ノーザンルビー
(北海道)
シャドークイーン
(北海道)
にしゆたか
(長崎県)
デジマ
(長崎県)
アイユタカ
(長崎県)
きたかむい
(北海道)
スノーマーチ
(北海道)
ひかる
(北海道)
マチルダ
(北海道)
   
 
■2014年1月19日 第10回 〜 勉強品目「中晩柑」について 橋本幾男氏
◇勉強品目「中晩柑」
  • 今日は、「せとか」、「デコポン」、「津之輝(つのかがやき)」などの中晩柑橘各種を持ってきました。

  • 今年は「せとか」、「ポンカン」が非常においしい。

  • 「甘平(かんぺい)」はシャキシャキとした肉質が特徴で、10年ほど前に初めて出てきたときは非常によかった印象があります。

  • 「紅まどんな」は、もうほとんど終わりの時期です。おいしいのですが、カットしなければいけません。手で簡単にむけて食べやすいほうがお客さまは喜んでくれます。
橋本幾男氏
  • 鹿児島、大将季の「デコポン」は、昔はもっと色が濃かったのですが、最近は色が薄くなってきました。

  • 今年の「伊予柑」はおいしいのですが、生産量が減っており、最近はあまり売れなくなっています。

  • 「はっさく」は来週から本格的に出てきますが、「伊予柑」同様、「はっさく」も最近は動きません。
◇中晩柑の写真
せとか
(愛媛県)
せとか
(佐賀県)
デコポン
(熊本県)
デコポン
(鹿児島県)
甘平
(愛媛県)
紅まどんな
(愛媛県)
津之輝
(宮崎県)
ばんぺいゆ
(熊本県)
 
 

【八百屋塾2013 第10回】 挨拶講演「じゃがいも」について勉強品目「じゃがいも」「中晩柑」商品情報食べくらべ