■2009年9月13日 第6回 〜 商品情報「山形産 漆野いんげん」

 みなさん、おはようございます。山形県東京事務所の今田(こんた)と申します。よろしくお願いします。

 今日は、「漆野いんげん」という品物をご紹介します。生では持ってきていませんが…。生産者1名から始まった、希少価値の高い商品です。

 山形県では、その土地に根ざし、その土地で作られてきた伝統野菜の掘り起こしをしています。

山形県東京事務所の今田新さん

 前回、枝豆「だだちゃ豆」を食べていただきましたが、あれも、伝統野菜のひとつに数えられています。夏から始まり、最近は、大変多く流通されています。栽培も増加しつつあります。

 また、同じく枝豆で、「ひでんまめ」というものがあります。「ひでんまめ」は極晩生で、今日間に合うかな…、と思ったのですが、15日から流通ということだったので、残念ながら持ってこられませんでした。去年は、乾燥豆でお使いいただいた方もいらっしゃるかと思いますが…。伝統野菜には、こうした大豆系統のものがいくつかあります。

 伝統的ないんげんというのは、ごくまれなのですが、今日はそのなかの「漆野いんげん」をご紹介したいと思います。

 サヤごと食べられるいんげんで、水を通すと、サヤが透き通って、なかの豆の姿が涼しげに現れてくるのが特徴です。

 生産者1名から始まりましたが、掘り起こしということで、今年、3名ほど追加して、地元のJAかねやま農協では、なんとか採種を始めています。

 流通はまだこれから先のことなのですが、今日は、名前だけ覚えていただきたいと思っています。

 じつは、産地では、囲い込みをしています。栽培できないよう、生では、どこにも出さない。私にも預けてくれませんでした。ですから、生でお見せすることはできないのですが、種を取って、量が増えて…ということになれば、だんだん目につくようになるかもしれません。

 今日は、甘く煮た煮豆でお持ちしました。地元の佐藤製餡所で煮ていただいたいんげんで、一部製品化しています。日本橋三越で、1袋に7本入って、500円ぐらいで販売しています。強気です(笑)。

 透き通ったサヤのなかに豆が見える姿が涼しげ、というところがポイントだと思っています。和菓子や、洋菓子にも添えていただけるといいのでは…。今後、広めたいと考えておりますので、「漆野いんげん」をよろしくお願いします。

 山形には、まだまだ、伝統的な野菜、その地域に根ざした野菜があります。かぼちゃの季節なので、かぼちゃもご紹介したかったのですが、来月あたりまたご紹介します。今後もいろいろと紹介していきたいと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。

 
■2009年9月13日 第6回 〜 商品情報「さんたろう」りんご

 果樹研究所の方からご連絡をいただいて、岩手の佐藤さんが育てている「さんたろう」というりんごを送っていただきました。本来は、15日ぐらいに収穫するそうです。ですから、まだちょっと若いのですが…。

 「はつあき」と「スターキングデリシャス」を交雑して育成したりんごです。もちろん生でもおいしいのですが、酸味があるので、加熱調理にも向いています。

 八百屋塾の創始者である江澤正平先生が大変高く評価されて、「普及させたい」とおっしゃっていました。朝日新聞でも、この「さんたろう」を紹介したぐらい、熱を入れていらっしゃいました。

りんご「さんたろう」

 最近のおおかたの傾向とは違い、ややすっぱい。特に、今日の「さんたろう」は、まだ若いうちにとったものなので、生で召し上がるよりは、ちょっと加工して、焼きりんごだやアップルパイ、ジュースなどにすると、酸味が生かされて、とってもおいしくいただけます。

 ご興味がある方は、配付資料に注文方法や支払い方法がありますので…。9月15日〜25日までの10日間だけ販売される、ということです。

【会員の方からの補足説明】
 「さんたろう」は、江澤正平先生お気に入りのりんごでした。なんでも甘いものばかりがもてはやされる世の中ですが、こういうすっぱいりんごも残さなければいけないということで…。試験場でいろいろ開発されても、日の目を見ないりんごがたくさんある。この「さんたろう」は、絶対に残そうということで、東一さんにお願いして、最初、何年か売ってもらった。でも、最近は途絶えた、というウワサも聞いています。「さんたろう」自体は、岩手県に残っている。酸味のきいた、ピリッとしたりんごです。

 

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